2017-04-07

LUCEブログ「湯たんぽのおはなし」

当院では湯たんぽケアも行っているのですが、そこで初めて“お尻の冷え”に気付く方が多い印象を受けます。
そこで今日は湯たんぽとお尻の冷えについてお話したいと思います。
当院で使用している湯たんぽはこちらです。

yutanpo
ゴムでできた湯たんぽ・ドイツ製です。通販などでよく見かける、ごくありふれたものです。
金属製・陶器製・電気製など様々試してみましたが、個人的にはこちらが一番肌に馴染むと思います。

さて、湯たんぽでどの部位を温めるかによって、体全体の温まり方は変わってきます。
人間の活動を支える熱エネルギーは、主に筋肉運動によって生み出され、血流にのって全身に運ばれます。
血流は筋肉の収縮・弛緩運動によって支えられているため、その働きが弱まると熱の生産量が減り、血流も停滞しやすくなり、体は冷えます。つまり、“体の冷え”は“筋肉の冷え”と言い換えることができます。
筋肉は、その量が多いほど冷えやすい傾向があります。大きな筋肉に外から熱を加えると、熱をたくさん吸収できるのです。そこでおすすめする場所が「お尻」です。
全身の筋肉の70~80%は膝からお尻に付いています。したがって、太ももやお尻は冷え撃退の最強の加熱ポイントになります。(ちなみに太ももの筋肉はその7割近くが前面に集中するため、加熱するのはおもに前面で良いと思います)
湯たんぽで加熱する際の注意として、汗をかかないように温めることを挙げておきます。湯たんぽで汗をかいてしまうのは、一か所を長く温め過ぎた場合です。低温やけどを防ぐためにも、こまめに移動するように心がけましょう。

最終的な目標は、外から熱を加えなくても自分自身で必要な熱をじゅうぶんに産生できる体に変えていけることです。
暖かくなってくるこの時期だからこそ、今一度見直してみてはいかがでしょうか。

関連記事